未病・健康・医療に関するデータを活用し、新たな価値を創造するプラットフォームの構築を進めています。
この「つながるヘルスケア共創プラットフォーム」によって構築されるデータ基盤は、より先進的な医療研究プロジェクトへの応用を可能にします。
その代表的な活用例が「個別化がん予防介入研究プロジェクト」です。
このプロジェクトでは、プラットフォームを通じて収集された個人の診療記録、検査結果、PHR(パーソナルヘルスレコード)といった多角的なデータを統合・解析します。AIなどの先進技術が、一人ひとりの生活習慣(食生活、運動、アルコール摂取の状況など)、過去の病歴、そしてアルコール分解酵素の働きが弱いといった日本人特有の遺伝的背景などを網羅的に分析し、将来のがん発症リスクを高い精度で予測します。
その予測結果に基づき、画一的な検診ではなく、個人に最適化された予防法(禁酒や節酒を含む食事指導、運動プログラム、推奨される検診の頻度や種類など)を提案し、その効果を検証する介入研究へとつなげていきます。
このように、本プラットフォームは「病気の治療」だけでなく、データとテクノロジーを駆使して「病気を未然に防ぐ」次世代の予防医療を実現するための礎となるのです。